スマホと同じ重さで文庫本サイズ「Kobo Clara BW」を使い始めたら通勤時間が楽しくなった

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2025年4月、生活環境が変わったことで、電車での通勤時間が増えた。片道およそ1時間、満員電車に揺られる生活を送っている。基本的に座れることはなく、スマホでSNSを眺めるか、人混みの隙間から外の景色をぼんやりと眺めるのが日課だ。

この時間、もう少し有意義にできないだろうか――。

朝と夕のスクリーンタイムがそれぞれ1時間を超えていく様子を見ながら、ふとそんなことを考えるようになった。思いついたのは「本を読む」ことだった。

しかし、現実はなかなか難しい。満員電車で文庫本を広げるのは気を遣うし、スマホでは画面が小さすぎて読書に集中できない。かといって、iPadは片手で持ち続けるには重くて大きい。

そこで「じゃあ電子書籍リーダーはどうだろう?」と考えるようになった。KindleやKoboなど、いくつかの機種を比較しながら、自分に合いそうなモデルを探した。

そして辿り着いたのが電子書籍リーダー「Kobo Clara BW」だった。

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Kobo Clara BWとは

Kobo Clara BWは、Rakuten Koboが展開する電子書籍リーダーの一つで、2024年に発売された最新モデル。6インチのE Inkディスプレイを搭載し、紙のように自然な表示で読書ができるのが特徴だ。

画面は300ppiの高解像度で、小さな文字もくっきりと読みやすい。また、内蔵ライトにはブルーライトを抑えるComfortLight PROが採用されており、時間帯や読書環境に応じて画面の色味を調整できる。

重量は174gと軽量で、iPhone16と同程度。長時間の読書や、満員電車での片手使用にも適している。

対応フォーマットはKobo独自の電子書籍はもちろん、EPUBやPDFなど多岐にわたる。PCと接続してのファイル転送にも対応しており、電子書籍リーダーとして基本的な機能はしっかりと備えている。

koboシリーズの中での位置づけはエントリーモデルであり、電子書籍リーダーを初めて購入する場合に、まず検討したいデバイスだ。

なぜKobo Clara BWを選んだのか

では、なぜKobo Clara BWを選んだのか。

理由の1つ目は、私が楽天ユーザーであることだ。楽天市場をはじめ、楽天モバイル、銀行・証券など、楽天グループのサービスを多数利用している。また、Rakuten KoboiPad miniなどで既に使っていた。そのため、楽天のSPU(スーパーポイントアッププログラム)やクーポンを活用することで、電子書籍をお得に購入できる機会が多く、Koboデバイスとの相性が良いと感じた。

2つ目は、電子書籍リーダーの用途にある。私は基本的に、電子書籍を読むのは出先だけで、自宅では紙の本を読むのが好きだ。つまり、すべての本を電子書籍で揃える必要はない。たとえば、AmazonのKindleは取扱い書籍数が豊富だが、私にとっては少々オーバースペックだ。読みたい本が電子でなければ、紙で読めばいいだけの話。だからこそ、「本の選択肢が多いかどうか」よりも、「お得に購入できるかどうか」のほうが、私にとっては重要だった。

3つ目は、すでにiPad miniを持っているという点だ。私が使っているのは、2021年9月発売のiPad mini(第6世代)。この端末で漫画やRakuten MAGAZINEを読んでいると、カラー対応であること、そして見開きでもある程度読みやすいサイズ感であることの重要性をあらためて感じる。そう考えると、文庫本サイズで手軽に使える電子書籍リーダーは、漫画や雑誌の閲覧にはやや不向きだ1。私の中では、iPadと電子書籍リーダーは用途を明確に分けて使う前提があった。活字中心の書籍は電子書籍リーダーで、それ以外はiPadで――。そうした使い分けを前提にしていたからこそ、カラー表示に対応したKobo Clara Colourではなく、よりシンプルで手頃なKobo Clara BWを選んだというわけだ。

  1. 漫画の場合は読めないことはない。当然スマホで読むよりは格段に読みやすい。ここで書いているのはタブレットサイズのデバイスと比較した場合のこと。 ↩︎

購入から3ヶ月使用して感じたこと

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“スマホと同じ重さで文庫本サイズの電子書籍リーダー”って、想像以上に快適だ。

Kobo Clara BWの画面サイズは6インチで、表示される文字量はちょうど文庫本の1ページと同じくらいだ。表示フォントの種類や大きさは自由に調整できるが、デフォルトの設定でも十分読みやすく、実際の文庫を手に取っているかのような自然な読書体験を味わえる。

搭載されているE Inkディスプレイの効果も大きい。スマホやタブレットと違ってブルーライトをほとんど感じないので、長時間使用していても目がショボショボすることがない。電子ペーパーに触れたことがない人は、実際に手に取ってみるときっと驚くはずだ。これは紙とも、スマホの画面とも、まったく違う。

さらに、重量が174gと軽量なのも嬉しいポイント。これは最新のスマホとほぼ同じ重さで、片手で長時間持っていても疲れにくい。電車の中でつり革につかまりながらでも無理なく読書できるし、ページ送りも片手の親指で快適に行える。片手で窮屈な手の形をして文庫の紙を捲る必要もない。

にわか雨に振られても問題ない。突然何だと思うかもしれないが、大切な本を鞄にしまって歩いていたら急に雨が降り出し、やっとのことで帰宅して鞄の中を見たら本が濡れていて残念な気持ちになった経験はないだろうか。普段からちょっとしたケース等に入れて持ち歩くという選択肢もあるが、取り出すのが面倒だったりする。その点、IPX8規格に準拠しているKobo Clara BWであれば、安心して持ち出すことができる。

加えて、Rakuten Koboのストアに端末から直接アクセスでき、広告などの余計な雑音なしに、気になった本をすぐに購入できる点も便利だ。読みたいと思ったタイミングで購入し、すぐに読み始められる――。まさしく電子書籍リーダーだ。

3ヶ月使ってみて思うのは、Kobo Clara BWは、毎日の通勤という限られた時間に「読書する」という楽しみをしっかり根付かせてくれる、そんな心地よい道具だということだ。

おすすめしたい人/おすすめできない人

私はKobo Clara BWを購入して満足しているが、一方でたしかに“人を選ぶデバイス”でもある。だからこそ、どんな人におすすめできるか、あるいはおすすめしにくいかをここで書いておく。

おすすめしたい人

  • 読書習慣を通勤・通学などのすきま時間に組み込みたい人
    文庫本サイズかつ軽量なので、混雑した電車の中でもストレスなく読書できる。画面の表示文字数や明るさも自分好みに調整できるため、日常のリズムに自然と溶け込むはず。
  • 活字中心の読書がメインの人
    Kobo Clara BWはモノクロ端末なので、小説やエッセイなどのテキスト中心の本との相性が良い。読書中に集中を妨げる通知もなく、読書に没入したい人にはうってつけだ。一方で、漫画のカラーページを楽しみたい人にはKobo Clara Colourが合うだろう。雑誌を読みたい場合は、iPad miniなどのタブレットを選ぶと良い。
  • スクリーンタイムを減らしたい人
    スマホで読書をしていると、どうしても通知や他のアプリが気になってしまうという人には、読書専用の端末があると集中力がまったく違う。Clara BWはまさにその目的にぴったりの存在だと思う。
  • 楽天のサービスをよく使う人
    楽天のポイントやクーポンで電子書籍をお得に買いたい人、すでにRakuten Koboアプリで本を買っていた人には、デバイスの選択肢として非常に自然。SPUを活かして、紙よりも安く本を買える場面も多い。

おすすめできない人

  • 1台で何でも済ませたい人
    当然だが、Web検索や動画視聴、SNSなども並行して使いたいという場合、Kobo Clara BWは機能的に割り切ったデバイスなので向いていない。多機能なタブレットやスマートフォンの方が合っている。
  • 取扱い書籍数を求める人
    電子書籍の数を求めるのであればKindle一択だろう。Kobo Clara BWと同じ立ち位置の端末としては、Amazon Kindleがある。
  • 自宅で腰を据えて読書することが多い人
    自宅にいる時間が長く、座って本を読むのが中心という人であれば、紙の本やタブレットの方が快適という場合もある。Kobo Clara BWはどちらかといえば「移動中の読書」に強みがある端末だと私は思っている。

おわりに

以上が、Kobo Clara BWを約3ヶ月使ってみての率直なレビューだ。ここまで読んでくれた方には伝わっていると思うが、私はこのデバイスをかなり気に入っている。もし、通勤や通学の時間を読書に充てたいと考えているなら、Kobo Clara BWはその選択肢の一つとして真剣に検討してみてほしい。

定価は22,880円だが、楽天市場ではセール価格で20,000円を切っていることも多く、タイミングが合えばより安く手に入る。(ちなみに私は楽天ビックで18ほどで購入できた)

なお、今回はあえて触れずにきたが、予算に余裕があり、現行の電子書籍リーダーの中でも最上位モデルを選びたいというのであれば、「Kobo Libra Colour」も検討してみると良い。カラー表示対応に加えて、スタイラスペンによる書き込みにも対応しており、何よりページめくり専用の物理ボタンという一見地味だが快適さを大きく左右する付加価値が付いている点が非常に魅力的だ。長く電子書籍リーダーを使うほど、このボタンの素晴らしさに気が付くだろう。実際、海外でもKobo Libra Colourへの評価は他のデバイスを圧倒して高いようだ。

Amazonからは「Kindle Colorsoft」という7インチのカラー対応モデルが米国で発表されているが、残念ながら日本では未発売のままだ。Android OS搭載の電子書籍リーダーに関しては、挑戦的な姿勢は評価するが、それこそiPadをはじめとするタブレットで良いのではないかと個人的には思う。

そんなわけで、2025年現在において、電子書籍リーダーの購入を検討するなら、私は「Kobo Clara BW」か「Kobo Libra Colour」を推す。

以上、良い読書ライフを。

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